本年度の目指す運動−理事長所信−
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【基本理念】

自らを信じ、

言行一致の実践で郷を次の世代に


〔スローガン〕

その向こうへ!

〜熱き思いと言行一致で、まちの未来を切り拓け〜


一般社団法人網走青年会議所 第66代理事長 五十嵐台樹


【はじめに】

地方都市において若者の地元離れが進み、地方消滅の文字がセンセーショナルに連日報道されている。この地で生まれこのまちで育った自分も1度網走を捨てようとしていたひとりだった。「このまちは田舎で何もない」、若かりし10代の頃は、そう思っていた。都会で暮らし生きて行こうと一度決意したものの、母からの一言で人生が変わった。「戻ってきなさい」、単純な言葉ではあるが、いろんな思いがその言葉に込められていたことを今、ありがたく感じる。そして今、自分は家族をもち網走に土着している。

私の実家は網走の山奥にある。幼き頃、坂の上の夕日に向かって帰る家路はきつかったが、その先に拡がるオホーツク海が見えた時に「もうすぐ家だ」と嬉しくなり、山の裾から私に追い風が吹くように足取りが軽くなる。その向こうに家がある。「その向こうへ」、そして家ではいつも母が「お帰りなさい。」と単純な言葉で迎えてくれる。都会で住み暮らそうと決意する私への母の単純な言葉を聞いた時、いつかの少年だった自分に立ち戻り、私の背中を押す、追い風が吹いたのだ。

 私には帰る場所(まち)がある。その向こうで迎えてくるひとがいる。そこには青年会議所の存在があった。 

 誰しも帰る場所を持っている。私にとっては網走であり、だからこそ、まちやひとを重んじ今日より明日、明日より明後日と続くより良き未来を願い、まだ見ぬその向こうへ夢や希望という想いを馳せて行動しなければならない。その具現化を共に成し遂げていくのが青年会議所である。

 青年会議所、その存在すら知らなかった私。友人から誘われ初めて網走青年会議所という団体を知った時、なぜだかわからないけど自分に必要だと強く感じたことを思い出す。

網走に戻り、会社員として働く中で常日頃から社内の先輩達にいろいろなことを教えられ、激動の世を生き抜く覚悟や同じ地域で暮らす人間同士としての思いを知れば知るほど、自分達の世代同士がつながる必要性を感じるようになった。だからこそ私は青年会議所が即座に必要と感じたのだろう。連綿とつながる同世代の同志、過去現在そして未来というその向こうへ何時の時代も帰る場所を重んじ歩んできた尊い団体が青年会議所である。これまでの歴史を創り上げ、帰る場所を守るために絶えず変革をとげてきた先輩諸氏に感謝と敬意を抱き、私は今、創立65周年という節目の大役を担わせていただく決意をし、網走への追い風となることをここに誓うのである。 

【いま求められるJC】

 人口減少、少子高齢化、地域経済の低迷、税収減など地域を取り巻く課題は著しいスピードで顕在化している。網走市が策定した人口ビジョンによると、現在約3万8000人の市内人口は2040年には3万人まで落ち込む見通しであり、地域インフラの維持、産業の振興、教育・福祉・医療体制の確保など様々な分野への影響が予想される。

 そんな時代を生きる私たち青年、また、青年会議所にはどのような役割が求められているのだろうか。いつの時代も将来を見据え、国や地域の未来を切り開いてきたのは、今を生きる青年であった。だからこそ、地域を取り巻く課題が顕在化している今日、我々は真摯に地域課題に対して向き合い、その原因を掘り下げ、解決策を見出し、具体的な実践に挑む政策立案実践集団としての役割が強く求められている。あわせて、北海道から日本へと広がる組織的ネットワークを十二分に活かし、地域のエネルギーとしていくため、公益社団法人日本青年会議所北海道地区協議会の各種事業を積極的に推進する。また、人口減少に直面する地域においては、地域社会の担い手の減少も著しいため、青年会議所が長きにわたり積み重ねてきた人間力開発のノウハウを生かし、まちやひとを牽引できるリーダーたる人財を増やすことも不可欠である。青年会議所の魅力と可能性を言葉と行動で伝えることのできる豪傑を組織内にひとりでも多く増やし、組織全体の活力を高めていくことも必要なことである。 

【その向こうを目指す強靭かつブランド力を備えた組織】

「人に組織を合わせるな。組織に人を合わせろ」

青年会議所の運動を担ってこられた先輩諸氏からよく耳にする言葉だ。網走を明るい豊かな社会へと導く運動には確固とした組織が不可欠である。なれ合いと妥協、言葉だけの空虚なやり取りを排した強靭な組織には、掛け声や勢いだけでなく、規律と礼儀に基づく真の信頼関係に根差した適切、迅速な運営と、言ったからには行動するという各会員が責任感を持つことが大切なのではないだろうか。そして、我々の行動ひとつひとつを地域へ伝播させるために、規律と責任感を兼ね備えた組織を構築しなければならない。また、先輩諸氏が積み上げてこられた歴史を受け継ぎつつも、その向こうを目指し、どうやるかではなく、どうあるべきかを念頭に、時代の変化に即した組織の在り方を絶え間なく見直していきたい。

あわせて、青年会議所の運動を多くの市民に伝え、市民の意識変革へとつなげていくため、地域の未来を切り開く政策立案実践集団としての姿を積極的に発信することで、JCブランドの向上を目指す。強固な組織力の下支えとなるのは、会員間の信頼関係であり、重層的な親睦、交流を通じて、互いに育て合える人間関係を構築したい。 

【その向こうへ歩むJAYCEEの育成】

 青年会議所運動の根幹とも言える、魅力でもある人間力開発を今一度考えてみたい。人間力開発とは何を示すのだろうか。青年会議所には、平等に与えられる機会の中で、会員ひとりひとりの意識喚起や意識昇華につながる多くのファンクションが存在している。網走青年会議所も、これまで時間をかけて会員の人間力開発を志向するものを含めて数多くの例会や事業を行ってきたが、すべての会員が参加することで、その目的がより高い次元で達成される。その事実から読み取れるのは、青年会議所のあらゆるファンクションに能動的に参加、出席することこそが人間力開発の基礎となり、地域のリーダーとしての覚悟と自覚を促すということである。

 今、様々な問題が顕在化する地域においては、どのようなリーダーが求められているだろうか。人口減少など地域課題に真摯に向き合い、解決策を導き出し、スピード感を持って実践する行動力に加え、柔軟な思考や創造力、さらに規律や礼儀を重んじ、自らの思いを周りに伝播させることのできる情熱など幅広い要素が不可欠である。自らのためが、誰かのためになる、自らを変革できない者は地域を変革できないとの思いを備え、青年会議所の運動に積極的に参加し、地域をその向こうへと推し進める原動力となる真のJAYCEEを育んでいきたい。

 青年会議所がどのような形態の運動を重ねるにしても、その取り組みを支える会員の心根には確固たる国家観(歴史認識)が不可欠である。私たちの立つ今日に至る歴史を的確に理解し、今日の社会の有り様に思いをめぐらせ、自分自身の根を押さえた全うな日本人を育てたい。

 また、北方領土に隣接した東北海道を拠点とする我々は、領土問題に対して、的確な返還運動の推進を図り、日ロ政府間の外交交渉を注視するとともに新たな視点の取り組みを進めつつ、我が国の領土領海を取り巻く諸課題についても理解を深め、国家の存立要件たる領土領海の重要性を語り伝えることのできる担い手を増やしたい。 

【まちの向こう側を目指し】

近年、地方創生という言葉をよく耳にするが、都市圏に住む人間が考える地方の問題と、我々が住み暮らす地域の問題は果たして合致しているのだろうか。都市圏に住まう人間に地方と呼ばれ、その者たちに地域の未来を委ねて本当にいいのだろうか。我々は地域に暮らす責任世代として、自らの地域を次世代へと手渡していかねばならないと考える。我々は地域を牽引するリーダーとして網走というまちを既存の情報のみで考えるのではなく、予断を排して調査を行い、その調査結果から見出された問題を正確に見極め、問題解決へ向けた的確な運動を行わなければならない。確実にまちの課題解決につながる政策を打ち出し、地域創生を実現することで網走を向こうへと牽引したい。

 人口減少は急速に進んでおり、網走のまちに残された時間は短いというのが現実である。地域に経済の良循環をもたらし、まちの持続可能性を高めていくために、会員ひとりひとりが日常に課題発掘意識を持ち、危機感と使命感を併せ持ちながら誰もが夢を描けるまちを創る、そんな運動が今、求められている。その姿は政策立案実践集団であり、その運動の成果は必ずや地域にインパクトをもたらし、市民にまちづくりを進める主体者としての意識、すなわち当事者意識を芽生えさせると確信している。また、一地域の課題を解決するロールモデルを示すことで、日本各地域の地方都市の未来図をも提示していきたい。 

【周年】

先輩諸氏が豊かな網走を夢見て紡いでくれた網走青年会議所は65年の歳月を経てなお輝きを放ち続けている。現在、我々が運動に邁進できるのも、不連続の連続の中で激動の時代を開拓してこられた先輩諸氏の地域に対する情熱と行動の蓄積にほかならない。この65年の歩みを今一度振り返り感謝すると共に、我々の運動に協力をいただいた関係各所に対しても感謝の意を申し述べ、これからも時代に即した運動を展開し続ける覚悟を発信することで、次の5年、10年と網走青年会議所をその向こうへと牽引する協働の運動に対し更なるご理解とご協力を賜りたいと考える。 

【結びに】

「なぜ山に登るのか」と聞かれたら、「希望を持ちつづけるため」と答える。

長い時間をかけて、登頂できるのかできないのか、「今」という緊張感を同じ時間軸で共有することで、本当の「登山とは何か」が伝わる。つまり登山では、結果ではなく過程に本当の意味があるのだ。

生きることは、冒険である。挑戦しても、後悔しても、挑戦しないで後悔しても、必ずリスクがある。 

この一節は、世界7大陸峰無酸素単独登頂を目指し、登山の様子をインターネット配信しながら冒険の共有を図り、今なお単独登頂に挑戦を続けている北海道出身の登山家 栗城史多氏の言葉である。

なぜ青年会議所に入会したのか、そんな問いを投げかけられた時どう答えるだろう。自分自身もそうだったように、仕事や人脈づくりなど、自分が主語であることが大半を占めるだろう。しかし、今ならこう言える。「未来に生きる子供達のため」「地域のため」であると。様々な運動に触れることによって、自分を軸にして考えていた物事を、いつしか大きな視点で捉え、他が為にと意識が変化していく。だからこそ、たくさんの仲間と多くの時間を共有し、このまちについて議論を積み重ね運動を継続させていくことで、地方消滅という言葉を打ち消し、その向こうへと勇気ある一歩をみんなと歩んでいきたい。






















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